高知県立 牧野植物園 牧野富太郎記念館 1 2 3
年間パスポートを購入してしまうほど、わたしの憩いの場になっている牧野植物園。
植物学の祖である、故牧野富太郎博士を記念して建てられた五台山の中腹にある植物園。
「−自然や風土は饒舌ですが、言葉をもちません。建築の設計という作業は、この狭間にあって、直感によってその目に見えない価値を捉え、誰にでもわかる形で提示することではないか、と考えています。−」
1999年に完成した牧野植物園の新しいシンボルである、本館と展示館を設計した内藤廣氏の言葉。彼は「岩肌に張り付いた塗れ落ち葉の葉脈」と「博物館で見たヒラメの骨の展示物」からこの建築のヒントを得たという。422本の梁からなる有機的な木造屋根の下にいると、大きな落ち葉の下にいる虫になったような気持ちになる。
屋根に囲まれた形の中庭には太陽の強い日差しがふりそそいでいる。建築による光のコントラストが、植物の発散するエネルギーをより身近なものにしてくれる。
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