※「フラフ」の語源は、オランダ語で旗という意味の「VLAG(フラフ)」が土佐流に訛ったと言われています。
フラフとは
端午の節句のお祝いの印として、鯉のぼりと一緒に揚げる大きな絵旗のことです。
子供の健やかな成長を願って作られるフラフは土佐の風物詩で、4月も半ばに入ると風にのってなびく勇壮な姿が 多くみられます。 一般的に、名前を中心にデザインされる図案と、金太郎や桃太郎などのヒーローを描いた図案などがあります。
通常は屋外用の大きなものが主流ですが、室内に飾れるものもあり、住宅事情によって選ばれます。 職人の手によって長い工程を経て作られる貴重なお祝いの品として、県内外に贈られています。
市川染物店の製作は、下絵の墨描きからはじまる昔ながらのやり方です。 この工程をきっちりと行っているところは今では珍しいのですが、墨描きによって輪郭がはっきりと浮き出て、絵に力強さが生まれる特性があります。
その後、染めや乾燥などを複数回繰り返す下の工程を経て、約2週間。鮮やかで華やかなのぼりやフラフが完成します。
10メートルもある大きなものから、室内に飾れるものまでサイズは色々。
〜市川染物店だより〜
高知県にもようやく遅い秋がやってきました。
乾燥した晴天が多い秋は染物作りに最適な季節で、
お父さんの市川誠郎さんは伝統を受け継ぐ技で大物作品作りを、息子さんの伸一さんは現代美術的な色彩のアート作品を、同じ工房にて制作しておられるそうです。
どちらの作品も出来上がるのが楽しみです。
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